改めて

APJタッセル協会を立ち上げてから、もう15年ほどになります。

Instagramをはじめ

最初はただ、作品の記録や日々の想いを残す場所として始めたこのページが、

気づけば、タッセルとともに歩んできた時間のアルバムのような存在になりました。

この15年で、技法も、教室の形も、そして私自身の視点も少しずつ変化しました。

それでも変わらないのは、「タッセルが主役であること」。

どんな装飾の中にあっても、小さな糸の房が空間をやさしく照らすような、

そんな存在でありたいと思っています。

近年は、フランス装飾芸術の研究とあわせて、

3Dプリンターを活用したRésine(レジーヌ)ベースの造形にも取り組んでいます。

古典と現代のあいだを行き来しながら、

“今の時代にふさわしい装飾芸術”を探していく作業は、

毎日が新しい発見の連続です。

学びの体系も少しずつ広がり、

ディプロマコースや研究科に加えて、新しいシリーズ「Étoffes & Fils(布と糸シリーズ)」を始める計画をしております。

このシリーズでは、より多くの方にタッセルづくりを楽しんでいただけるよう、

「アンバサドリス制度」という新しい仕組みを取り入れています。

タッセルを通して“手仕事の喜び”を分かち合える輪が、全国へ少しずつ広がっているのを感じます。

今年は展示やレッスンの機会も増え、

皆さまと直接お会いできる場がまた戻ってきました。

新作のタッセルたちも少しずつお披露目の準備をしています。

このブログでは、作品の背景や制作の小さな気づき、そして今後のお知らせなどを

これまで以上に丁寧に綴っていけたらと思っています。

タッセルがつないでくれた人や時間、学びに心から感謝しながら、

これからもタッセルを通して、小さな光を届けていきたいと思います。